キャストを止めるな。 One Cast of the Get.

いよいよ都内でもソメイヨシノのつぼみが開き始め、春も本番へと差し掛かりつつありますね。うちの職場の近くには都内でも有数のお花見スポットがあるので、この時期は電車も駅構内も激しく混雑するんです。その混雑っぷりは初詣の明治神宮並みといっても過言じゃありません。なので、ここ数年はひと駅手前で降りて徒歩で通勤するようにしてたんですが、先週派手にすっ転んでヒザと左手を強打したせいで、ひと駅徒歩通勤ができずに混雑に巻き込まれている男、saltwater-ffです。こんばんは。

世間の目は厳しいというか、江戸の人情とかはどっかへ吹き飛んじゃったのか、単にデブのおっさんが足引きずってるくらいじゃ電車の席はおろか、エスカレーターの列も「邪魔じゃボケェ!」的に押しのけられてしまって切ない思いをしています。松葉杖でも使ってれば見た目にわかりやすいんですけどね。

まぁそんな怪我した状態でもですね、釣りバカですので釣りには行かずにいられないのです。というわけで、ちょっと前から予定していた某湖へレッツゴー! 夜通しドライブできず途中で仮眠のつもりが、結構寝ちゃって(あるある)、ようやくオンザウォーターしたのは午前10時過ぎ。

夜明け前から降っていた雨も止んで、天候的には大好きなローライト。しかし寒い。気温が9〜10度くらいしかないし、水は超がつくほどのクリア。早い話が「水の中はまだ冬」ってやつです。でも諦めて帰るなんてことはないので、とりあえず冬なら冬の釣り方を……といっても、そもそもシャローマンだし、レンタルしたボートは魚探なしだし、ポイントもわからんので、早春をイメージしてやれることをやっていきました。

早春イメージで選んだ先発ルアーはこの4つ。トップは外せないし、ミドルレンジのジャークベイトも外せません。プリスポーンのコンタクトポイントのヒントが得られればクランクは有効だし、シングルコロラドのスピナベは春の鉄板。

基本的にスロースピードでも広く探りやすいスピナベ主体で、要所要所でジャークベイトに切り替える作戦。ワカサギへのボイルがあればポッパーの出番もあるかな……と思ってましたが、開始1時間くらいでワカサギボイルに遭遇。流れ込みの延長線状にあるサンドバー、そのさらに沖合20mくらいの場所で起きたボイルにすかさずトップを投げますが反応なし。ジャークベイトを入れても何もなし。まぁ単発ボイルだし、あんまり深追いしても仕方ないので移動〜。

でもこの日は時々ワカサギ(と思われる小魚)へのボイルを目撃しました。やっぱり体力のある強い魚は、水温が少しくらい低くても構わず捕食するんだなぁ〜と改めて実感。実はこれが後々のヒントになりました。

そんなこんなで投げまくり巻きまくりで3時間弱。ここまでまともなチェイスひとつありません。気がつくとお昼をとっくに過ぎていて、お腹の虫がぐうぐう鳴きだしたのでランチタイム〜。お約束(?)のカップヌードルですが、なんというか船の上で食べると格別ですね。個人的に冷えた体にはカレー味が気分です。さて、後半戦!

腹が膨れてちょっと脳がクールダウンされたのか、ここでちょっとした閃きが。ワカサギを食っているバスがいるのは事実で、できれば水面に追い込むんじゃなくて、もっと動かずに食えるならそっちを食うのでは? ということは、ジャークベイトをいくつか使い分けて、バスが食いやすいレンジに入ればいいんじゃないの? いや、別にジャークベイトたくさん持ってきたからってわけじゃないっすよ。

まずは普通にログのARB1200から。ヒロ内藤さん直伝の短い距離で小刻みなジャークで誘っていると、後ろからやる気のなさそうなバス(たぶん50cm前後)がフラ〜っとついてくるじゃないですか。こうなると鼻息が荒くなって、さらにジャークしますがお気に召さないようで、すぐに帰っちゃう。

ならば、とレンジを下げちゃる!とASDRB1200(サスペンド)にチェンジ。先ほどと同じく小刻みなジャークを繰りかえすと、またまたやる気のなさそうなバスが、ログのさらに下のレンジをゆっくり泳いでついてきます。

なぜに食わぬ、フンガー! ではでは低水温期用のエリート8を投入。アクションがちょっと変わっちゃうけど、そこはアクションよりレンジ優先でいただきっしょ!と思ったのですが……ついてくるバスはナッシング。

ざっと書きましたが、全部同じポイント、同じ魚の出来事というわけではなく、共通した条件が整ったいくつかのポイントでの出来事です。もちろん他のジャークベイトもいろいろ投入しましたが、自分が一番自信が持てるログ兄弟で結果が出せなかったことで、今日はボウズかなーという気持ちが湧いてきました。

ここまでの状況を整理すると……。
ARB1200とASDRB1200のショートジャーク(フラッシング多め、速い動き)には、ついてくるけどやる気なし(食う気なし)。
エリート8(フラッシング少なめ、緩い動き)にはついてこない。

ってことは……フラッシングがカギ、なのかな。そしてスピードはスローが正しいはず。たぶんライトリグとか入れる状況なんだけど、タックル積んでない。うーん、ちょっと難しいかな。

しかし「あきらめたらそこで試合終了ですよ」というバス(ケット)マンにとっては有名すぎるお言葉をここで思い出しました。そしていつだったか買ったままボックスの隅に入れっぱなしになっていた「グリマー7ライト」があったのも思い出しました。あ、なんかイケそうな気がする!

ジャークベイトについてくるけどやる気なしな状態。つまりは小魚は食べたいけど、元気一杯に追いかけられるほどじゃない。ステーキや中華は重たくて食べたくない。うどんくらいしか食べる気がしない。そんな状態にあるのではないか!?  つまりはミドスト(ミッドストローリング)がベストなのでは!?  ミドスト用にスピニングタックル積んでないけど、一番軽いタックル(SS AIR+PE1号)なら何とかなるんじゃねーの!?  

その答えは早々に返ってきました!

バスが食いやすいレンジまでグリマー7ライトを沈め、そこから張らず緩めずでミドスト。微弱なローリングとフラッシングが功を奏したのか、これまでのやる気なしモードがウソのようにイージーに食ってきました。うっひょー嬉しい! やっとこ2019初バスいただきました!! 

あきらめずに釣り続けてよかったです。やっぱり厳しい時ほどキャストし続けないとアカンですね。

キャッチしてみると口の奥にエサ釣りの大きなハリが刺さったままになっています(画像中央付近)。チモト(糸を結ぶ部分)がキレイなので、たぶんハリスがすっぽ抜けしたんでしょう。このままだと捕食時に邪魔だし、危険なのでカエシを潰してプライヤーで抜いておきました。

サイズは50cmに届かずの49……いや、48.5cm。時期的にもう少し太っていてもいいはずですが、それほどでもない体型でした。口の中に残っていた釣りバリのせいで、うまく捕食できずに痩せちゃったのかな? でも魚体は傷ひとつないキレイな個体でした。

とりあえず個人的に2019年のバス釣りが開幕しました。今年もあちこち行けるといいなぁー。

あ、バスフライも今年は真剣にやりますよ!バスバグ巻かないと(笑)。
それでは、また。