トーキョークロダイ√A Tokyo KURODAI Root A.

というわけで6月になりましたねー! 関東地方は入梅前の初夏の日差しが気持ちいいんですが、皆さんのお住いの地域はいかがでしょうか。W杯ロシア大会も間もなく始まるし、今年の夏も暑くなりそうですねーな男、saltwater-ffです。こんにちは。

大海原ブログ的には夏といえばクロダイ! 今年の浜名湖への初出撃は、月末を予定しているんですが、その前にこのところ盛り上がっている(らしい)トーキョーフラットのクロダイ、キビレのフライフィッシングを私もチャレンジしてみようかなーと思い、昨日の日曜日に出かけてきました。まぁ、すでにフロンティアなフライマンがいらっしゃるフィールドですので、気持ち的には「すみません、ちょいとお邪魔させてください〜」って感じです。

あわよくば初挑戦で初キャッチ!といきたかったんですが、もちろんそんなに甘くはなく、結果は1バイトで終了。でもキビレを目撃したり、クロダイかキビレのテーリングも3回確認できたし、フィールドの特徴というか、狙い方みたいな少しヒントを得られたのがよかったと思っています。釣果は近いうちに出せるといいなー。

というわけでこれから行ってみようと思われる方に、いくつか雑感というかインプレを書こうと思います(編注※このフィールドを開拓された方々への当然の配慮として、写真を控えめにしようかと思いましたが、すでに釣りビジョンで放映されていたりSNS等でも広く公開されてたりするので、ここはオープンにさせていただこうと判断しました→2018年8月3日追記、このフィールドを開拓された先駆者の方々へ敬意を表するため、名称をトーキョーフラットに統一することになりました)。

今回、私がエントリーしたのはトーキョーフラットの北側(左岸)。↑写真の大鳥居です。鳥居周辺は地元のおじさまおばさまをはじめ、ランナーや自転車乗りの方々も何かと集結してるので、わかりやすいと思います。クルマの場合は近隣にコインパーキングがいくつかあるので、先に調べておきましょう。一番近いところだと鳥居まで徒歩3〜4分くらいです。
クルマだけでなく、鉄道を利用しても来られるのがこのフィールドのすごいところ。やや下流になりますが、京急空港線「天空橋」、「羽田空港国際線ターミナル」駅と東京モノレール「羽田空港国際線ビル」駅が至近です。さすがメトロポリス東京って感じがします(しませんか?)。かのニューヨーク、マンハッタン島ではこうはいくまい(知らんけど)。

 

エントリー場所から下流を望むとこんな感じです。中央あたりに見えるのは導流堤の跡かな? この時点で下げ7分くらい。導流堤跡はまだ50mくらい先まで伸びていて、所々で石積みが崩れていたりしますが、それなりにいいポイントを形成していると思われます。

 

サイトフィッシングをするうえで、気になる水の色とボトムの色の関係性は……。ご覧のような感じ。うん、関東だから砂が黒っぽいのは仕方ないですよね。水の色も完全なマッディーではないものの、浜名湖ほどの透明度はありません。私の目の性能だと前方5m、深さ50cmくらいが限界でした。

あと気をつけなきゃ、と思ったのは砂と泥の割合。東京湾の水質が改善されたといわれて久しいですが、それでもやはり大都会に密接したフラットなので大変栄養価が高い水になっていると思われます。そのおかげでぬかるんだ場所はそれなりにぬかるんでるので滑ったり沈んだりハマったりするのでご注意を。カニ穴やエイホール(アカエイがつくった窪み)も無数にあるのでヤバイです。

私もヤバイかな、と思いつつ足を踏み出してしまって見事にカニ穴にずっぽり膝下までハマってしまって抜け出すのに苦労しました。そして抜け出した直後に両足のかかと側が沈み込んで仰向けに派手に転ぶという洗礼を浴びました。ちょうど貝掘りのおじさま、おばさま方が数名いらした目の前だったのでめちゃ恥ずかしかったです。うん、海水浴にはまだちょっと早いですし。

まぁでも転んで逆に腹が据わったというか、どうせなら色々観察しちゃえと思いまして、まずは導流堤跡はどんな感じじゃいと進んでいくと……上の写真の場所で40cmくらいのキビレが見えたー!! シマシマ模様と尻ビレが黄色く染まってるので、見間違えるはずもありません。即座にキャスト体勢に入りますが、気づかれたのかキビレはすぐに下げ潮に乗って逃げてしまいました。うーん残念。しかし私のテンションはヒートアップ。これまでの経験で、クロダイに比べてキビレは反応が良いのを知っているので、いるのが分かれば食わせるのはそんなに難しくない(と思います)。この時点でトーキョーフラット初キビレはイタダキ!と鼻息を荒くしてました。 しかーし。

私が入ったエリアが悪いのかどうかは分かりませんが、とにかくカキ殻の多さに苦労させられました。河口なのである程度は予想してましたが、ここまでとは(笑)。そして当然のように沈んでいる古タイヤや係留ロープの残骸などなど。浜名湖ではおよそフライのロストなど考えられないのですが、トーキョーフラットの、少なくとも私が入ったエリアでは、ガード付きフライが必須だと思いました。あとダンベルアイも引っかかりやすい形をしているので、コーンヘッドやビーズヘッド、もしくは普通にウエイテッドでいいんじゃないかとも思います。

カキ殻はクロダイやキビレにとって、エサ生物の棲み家になっているので欠かせない要素ではあると思いますが、昨日の私のフライは大半がガードなし、ティペットもフロロ1.75号と2号の2種類だけという舐めっぷり。濁り気味だし、カキ殻(とその他の根ズレ要因)を考慮するとフロロ2.5号を標準にして、場合によっては3号でもいいんじゃないかと思いました。 

 

あとこれは仕方ないんですが、ボートやジェットスキーの通航量が多いです。昨日は日曜日ということもあってか、ウェイクボーダーが行ったり来たり、ジェットスキーな方々もヒャッハーされてました。遊漁船、プレジャーボートもそれなりに通っていきます。

互いにシェアして楽しんでるわけですし、こちらが何かいうのもおかしな話なんですが、昨日のウェイクボーダーの方達はどういうわけか私の前でばかり落水。その都度、Uターンしてきて再発進、うまく引き波に乗れず落水、またUターンしてきて……。うん、お互いシェアして十分楽しませてもらったのでそそくさと移動しました。

カニは汽水域によくいるクロベンケイガニの他に↑ヤマトオサガニもたくさん見られました。この他にハゼの稚魚やボラ稚魚なんかが浅場にたくさんいました。カキ殻だけじゃなく、水草類が生えてくれるともう少し生物相が多様化していいのになー、なんて思いました。

で、ですよ。下げ止まりで小一時間ほど休憩してから再開したんですが、上の写真の場所でクロダイ(かキビレ)と思しき尾ビレがチラチラする見慣れた現象に遭遇!!  すわ!これは千載一遇!!と思って駆け寄ったんですが、その後まったくテイリングしません。

仕方ないので上手側にあるカキ殻の周辺にできた流れを凝視すると、30cmくらいのキビレがカキ殻をついばむようにして何かを食ってます。これは100%いきなりステーキデース! 当店は腹ペコでいきなりキャスト! いいとこに決まったー!!!からのやっぱり一撃で食ったー!!!!  んですが、カキ殻でスッパリ切れたー!!!!!  というわけで地団駄を踏んで終わりましたとさ。カキ殻の上から離れるまで待つべきだったか……と後から思いましたが、見えたらそりゃ投げちゃうって。あー、もう、まだまだ下手くそです!

 

ほどなくして南風が強くなってきてサイトが困難になったので上がることにしました。途中で見つけたクルマのバンパーらしき物体。こういうエクストリームなゴミがあるから侮れません。山梨県K川のアトラクションフィッシング(流れの中に冷蔵庫とか原付とかが沈んでる一級ポイント)に嬉々として通っていた頃を少し思い出しました。

エントリー地点まで戻ってきたら、いつの間にかフライマン氏が3人立ち込んでキャストされてました。エントリー地点から目と鼻の先くらいの場所でしたが、え、この辺の方がいいってこと?

我が家から下道を使って片道約40分。朝ゆっくり起きて、時合い前後を集中して釣りできることと、相手をしてくれるクロダイやキビレのポテンシャルを考えれば、実にゼータクなフィールドだと思います。まだまだ謎を解き明かしていく楽しみも残っていますし、果てしなく広く奥深いフラットのフライフィッシングを東京にいながら気軽に体験できるというのは、代え難いものだと思います。そしてこのフィールドを開拓した先駆者の方々には頭が下がるばかりです。

私も次こそはクロダイかキビレをC&Rしたいです。それでは、また!