黒くないクロダイだっている。 KURODAI, Paint it Black!

黒い三連星、ソロモンの白狼、そして赤い彗星……今さらですが、ジオン公国のエースパイロットの通り名はカッコよいですなぁ。若干、厨二病っぽい痛さがまた何ともよいフレーバーを醸し出してますね。な男、saltwater-ffです。こんにちは。

さてと。本日は2013年の6月と7月に書いた記事を再編集&加筆してお送りします。もったいぶって一体何かっつーと、クロダイの色と活性についての勝手な考察でござんす。ご存じの方も多いと思いますが、クロダイっていうけど黒いのばっかりじゃないよねーっていうお話です。

ざっくり書くと「クロダイクロダイっていうけど、実際には黒いのばっかりとは限らねーぜ!」っていうお話と「色によって活性(?)、性格(?)が、ちとちゃいまんなぁ~」っていうお話です。

まずは浜名湖産のクロダイからドン!

これはいわゆる黒っぽいクロダイ(日本語的にちょっと違和感ありますが)。その名の通り、体の大部分が黒いのが特徴です。

ま、もっと黒いのもいますが、平均的なクロダイの体色ってこんな感じだと思います。特に頭部、背ビレ、胸ビレ、尾ビレが黒っぽいのがクロダイらしさを際立たせるポイントだと思います。

 

続きまして、横浜産のクロダイ。これもクロダイらしい体色をしていますが、ボディの後半にかけて、やや銀色っぽさが出ています。個体差の範囲だとは思いますが、個人的にシルバーが強い個体というのは、若いクロダイに共通した特徴だと考えています。

魚類の研究者でもなんでもない私がこんなこと書くのはおこがましいのですが、銀色が強い=カモフラージュの効果が高いのでは?と考えています。何に対してのカモフラージュ(保護色)かというと、それはもちろん鳥です。
空から狙われた際に、銀色だと波の乱反射やボトムの色合いに溶け込んでカモフラージュになるんじゃないかなぁ……と。まぁ、クロダイは環境や活性でも体色を変化させるようなので、あくまで私の憶測でしかないですが。

んじゃお次も浜名湖産のやや小さいクロダイ。


銀色というか白っぽく、その分シマシマが強調された個体。最初の黒っぽいのと比べると差は歴然ですが、同じクロダイですからねー。不思議なものです。


でもってーお待ちかねの赤いの! 勝手にコパーと呼んじゃってますが、全体的に黒とコパーが混ざっていて、この体色のクロダイがフラッシングしたり逆立ちテーリングしたりすると、その赤さがめちゃくちゃ目立ちます。

泳いでるところだとこんな感じです。


ブラウンやオレンジ系の偏光グラスをかけていると、思いのほか赤が強調されて見えるので「すわ!マダイ!!」と何度口に出しそうになったことか(出したこともあります)。
いるはずないとわかっていても、本当にドキッとするほど赤いんですよ~!


こっちは赤いんですが、ベースが銀というか白色のバージョン。シマシマがはっきり浮き出ていてキレイですね~。このシマシマの間の銀色のところが、角度によって赤っぽく光って見えるから、これまたフラッシングしたりするとドキッ! としちゃいます。ほんま心臓に悪いっすわー。


わかりにくいのでちょっと拡大。シマシマの間がちょっと赤っぽいのがお分かりいただけるでしょうか……。

で、体色による活性の差ですが……。

ここまで引っ張って
それかい!


読者代表M・フォイさん(某魔法魔術学校卒)

長々書いても仕方ないので考察の途中はすっ飛ばしまして、個人的推測の結論だけ書くと……活性の高さは

赤>>>>>>>黒>>>白
じゃないかなぁ!!(たぶん)

と、2013年にこの記事を書いた頃は「赤いやつ」が一番活性が高いと思ってましたが、2018年7月現在では「真っ黒け」がもっともスイッチがオンになっているんじゃないかと考えています。さらに書くと、クロダイのサイズが大きくなればなるほど、黒い方が高活性なんじゃないかなぁ……と思います。「普通の黒」じゃなくて「真っ黒け」なやつっていうのが曲者なんですが、例えるなら魚体を墨汁で塗りたくったような真っ黒さ加減です。

あまり遭遇の機会がないため検証を重ねるのが難しいのですが、「真っ黒け」は私が知る限り最高に活性が高いです(たぶん)。ただし確実に老成魚なので、釣るためには相応の技術を要すると思います。

私が東京湾の落とし込みで釣った57cmも浜名湖の49.5cmも「真っ黒け」でした。もちろんそれ以外にも大型クロダイの何割かは「真っ黒け」でした。一方で完全に老成したクロダイの何割かは白っぽいのも事実。白くなっているのは衰弱(老衰?)しているとも考えられるので、体色が何かしらのコンディションを表しているのは間違いないと思います。

すぐに答えが出るわけではありませんが、こういった未知の部分を積み重ねていくことで、釣りの楽しさが深まっていくんじゃないかと思います。
それでは、また。