釣りとアートとカルチャーと。


さて、とりあえずプレオープンしてみました。今日は5月13日の日曜日。2004年の7月20日の海の日に始まった「大海原ブログ」なので、海の日合わせで正式オープンにできればいいな……とか思っている男、saltwater-ffです。こんばんは。
まぁFacebookつながりの友人の皆様には本日プレオープンのお知らせをさせていただいたので、新しい記事をポストしなきゃ!ってあわてています(笑)。パスワードとか入力するような限定公開ではないので、何がプレオープンだって話ですが、まぁ助走&リハビリ期間ということでご理解いただけると幸いです。

で、今回のタイトルですが早速「俺とおまえと大五郎」みたいになってますが、これってあれですよ、SEO対策(なのか!?)とかを解っていないなりにやってみてます。たぶん全然違いますね。えー、前置きが長くなってますが、5月8日から東京は渋谷の東急ハンズ渋谷店(B2Cフロア)で「フィッシングイラストレーターズ展」が開催中なのです。フィッシングイラストレーターとは何ぞやと申しますと、釣りや魚といった皆さんの大好きなテーマで、日頃からイラストや絵画を描かれているプロフェッショナルな皆さんのことで、八百板浩司さんの声かけによって集った、日本を代表するといっても過言ではない方々です。詳しくはリンク先のフィッシングイラストレーターズでご覧ください。
それでもって、私はお仕事の関係もあって大変お世話になっておりまして、そのお付き合い……といえばそれまでなのですが、ちょっと待ったぁ!!

実は日本の釣りとそれを取り巻く様々なことについて、言いたいことはたくさんあるのですが、今日はその中からひとつ。
釣りって文化の側面があると私は思ってるんですが、最近ずいぶんと薄れちゃってるなーと。いや、例えばですね。故開高健さんっていうと晩年はウイスキーのコマーシャルや『オーパ!』のイメージが強いんで、釣り好きの趣味人だと思われてるかもですが、氏の生きた足跡を追うと“釣り人の開高健”というのはあくまでも氏の一部分であり、その軸足は骨太な作家です(ベトナム戦記やもっと遠く!もっと広く!の一連のシリーズを未読の方は一読をおすすめします)。いうまでもなく、氏が残した作品は日本の近代文学という文化(カルチャー)の一部になっています。そして開高健氏を引き合いに出すまでもなく、釣りという遊びはこれまで文化的な面を備えていました。その証拠に神保町の古書店「鳥海書房」には、釣り文学というべきジャンルがあります。でも最近とんとそんな作品とは出会えなくなってしまいました。まぁそれが悪いというつもりはないですけどね。

それで今回の「フィッシングイラストレーターズ展」の話に戻ります。釣り好きの中に絵画観賞が趣味の方がどれだけいるかは分かりませんが、目の前に美しい水辺や魅力的な魚たちが描かれた絵があれば、無視できる人はいないでしょう。そしてそんな絵をもっとも頻繁に見られるのが雑誌という媒体です。もうずっと出版不況といわれていますが、雑誌というのはイラストと相性がとてもいい。もちろん需要と供給のバランスがあってこそですが、新旧を問わず雑誌表紙などに用いられていたイラストをよく覚えている方もいるのではないでしょうか。それほど深い印象を与えるものなのだと私は思います。しかし雑誌が担う役割が少しずつ変わっていくのと同時に、釣り雑誌を飾るイラストも大きく変わりつつあります。そしてそのイラストを描いていた方々の中から、今回のような「フィッシングイラストレーターズ展」が生まれました。だいぶ端折りますが、つまりは東急ハンズ渋谷店に“釣り絵画”という文化の一部が集まっている……と思うわけです。

渋谷といえば一時期はルアーもフライも名店がシノギを削り合っていた街。今も老舗のサンスイの他に量販店、中古買取店なんかがあってそれなりに楽しめるので、都内近郊の方はもちろん、東京へ出張で来られる方も一度足を運ばれてはいかがでしょうか。

最後にこの記事に掲載した写真は、「フィッシングイラストレーターズ展」で私が購入した複製原画(小)です。バスは八百板浩司さんの作品。オールドへドン&タックルは栂岡一孝さんの作品。お値段はどちらも2,000円+税。文化ガー、絵画ガーとかどうでもよくて、気に入った絵を自宅や職場に飾ってみたいなー、くらいの感じでいいんじゃないですかね。ポケットマネーで買えちゃうほどの身近さは、今のうちだけかもしれません。(東急ハンズのポイントカードやドコモのDポイントも貯まっちゃいますよ!)
では、また!